ジョシュア・ヴァンvsアレッシャンドリ・パントージャ
忙しくて記事を書く暇がなかったが、今さらながら感想を書く。
1回目の対戦ではパントージャが有利と見られており、彼の負傷による敗北は腑に落ちない結果だった。まだ実力的にはパントージャが上だと見る人も多かっただろう。しかし、平良達郎との対戦で、ヴァンはストライキングだけではなく、グラップリングも相当レベルが高いことがうかがえた。それを踏まえ、今回はヴァンが有利と見る分析が多かった。私も今回はヴァンが有利と見ていたが、かなりの接戦になるだろうと予想していた。
1Rはパントージャがすぐに攻めていき、テイクダウンに成功。しかし、そこからの展開はほとんどなく、強いパウンドも打てず、逆に下になる場面もあった。その後は基本的に打撃の展開だったが、残り30秒で再びパントージャがテイクダウンに成功。パウンドも浴びせ、このラウンドは全体的にパントージャが優勢だったと思う。
2Rは開始30秒ほどで偶発的なバッティングがあり、パントージャの顔面から出血。その後も打撃の展開が続く中、パントージャがタックルに行くが、ヴァンがそれを切り、逆にテイクダウンを奪う。ヴァンはパウンドを何発か打つものの、決定打にはならなかったため、パントージャを立たせて再び打撃の展開に持ち込む。最後にパントージャがテイクダウンに成功し、バックを取ったままラウンドが終了。全体的にはヴァンが試合を支配しており、このラウンドはヴァン。
3Rも基本的には打撃の展開。パントージャがヴァンをテイクダウンする場面もあったが、ヴァンの上半身を完全にマットに押し付けることはできず、やはりヴァンが優勢。
4Rはパントージャがヴァンを寝かせることに成功するが、展開はあまりなかった。すごいのは、この状況でもヴァンが非常に落ち着いており、モニターか何かを確認しているように見えた。無駄に体力を消費しないよう、最低限の動きにとどめているようにも見えた。このラウンドはパントージャ。
5Rはヴァンの攻撃がかなり当たっており、パントージャが圧力で押されていた。疲労している様子もうかがえた。右ストレートでダウンを喫し、あわやパウンドアウトかという場面もあった。しかも、ヴァンはここで男子の試合ではあまり見ないVクロスアームロックまで仕掛けていた。ヴァンは途中のラウンドでも足関節技を仕掛けており、予想外の動きを見せることがある。その後、パントージャはタックルを仕掛けるが、打撃を避けるための嫌倒れに近いようにも見え、完全に消耗していた。ここは完全にヴァンのラウンド。
自分の感覚では接戦ながらヴァンの勝利。公式のスコアカードを見ると、1Rと4Rをパントージャ、2R、3R、5Rをヴァンに付けたレフェリーもいれば、全ラウンドをヴァンに付けたレフェリーもいた。1Rをヴァンに付けるのは分からなくもないが、4Rまでヴァンに付けるのは、グラップラー相手の採点としてはなかなか厳しい。
全体的な傾向として、こうした採点になるのであれば、ヴァンの試合運びは現代のMMAに適したスタイルなのだろう。年齢を考えると長期政権を築く可能性もあるが、過去に打撃での敗北を喫したこともあり、マネル・ケイプとの対戦が組まれれば、なかなか厳しい戦いになることが予想される。